所長よもやま話

私は海外文化への関心が以前からあり、新聞広告を見て外国との関係が少しでも出来れば、と、PLAN(*1)にささやかな寄付金を送るようになって20年以上経ちました。この間、6人のSC(Sponsored Child)*2 ができ、うち4人は大人になって私の手を離れました。彼らの成長に思いを馳せるとき、私の本業として、お客様や地域の未来が良くなるためにも、もっと頑張らねばと思う次第です。
ここでは、私とPLANとの関わりについて若干お話しいたします。(最近のものから順に記載しています。)

東ティモールのSCを訪問しました。<R6年9月

 インドネシアの東の端に位置するティモール島の東半分の、小さな国を訪問しました。 

首都ディリから、四駆で半日以上かけて、山間の町にあるPLANの事務所でSCと母親に面会しました。

SCT君が、最初に伝統織物の美しいタイスを私にかけてくれました。私の住む町やここまでの長い行程を話したり、日本の兜の折り方を説明して一緒に折ったりするうちに緊張が解けて、いろいろお話しが出来ました。日本の空手を知っていることや、将来は警察官になりたいなどと話してくれました。 

この国は独立20年程で現在は治安が安定し、若者が多く活躍していますが、インフラ整備や産業は発展途上です。T君の将来とこの国の発展を願いながらの、意義深い旅になりました。

ベトナム北部山岳地帯の少数民族の教育継続支援プロジェクトを視察しました。<R512月>

 発展途上のベトナムにおいて、北部山岳地域は貧困家庭が多く、学校中退や早過ぎる結婚が多い状況です。多くの学校で教育施設や衛生設備が不足しており、特に女子は人身取引に狙われるリスクが高い状況です。

小・中学校計16校において、学校寄宿舎、トイレ等の建設・改善や、健康・ジェンダー平等等の能力向上トレーニング、衛生用品の支給や奨学金支給等を行い、1年間のプロジェクトが完了しました。

 今回、日本からの支援者の中で私を含む2名が視察に参加しました。中学校等2校を訪問し、意識トレーニングの成果を示す寸劇や勝ち抜きクイズ、踊りや歌を観賞しました。新しい寄宿舎では、生徒さんとも交流し、快適な生活で勉強に集中できてとても嬉しそうでした。活動の成果を実感すると共に、今後も継続的な支援が大切であることを学ぶ旅でした。

エクアドルの小中学校の新型コロナ感染症対策プロジェクトを支援しています。<R3~4年>

      首都付近の学校では人口増加に伴い定員を大きく上回る子どもたちが学んでいますが、トイレや手洗い場が老朽化や破損により不足し、更に新型コロナ感染症蔓延により安心して学校に通えない状況を克服するために、首都にある4校にトイレ・手洗場の設置や衛生用品の支給、衛生トレーニング等を行うプロジェクトが、2021年より約1年間の予定で開始されています。私も支援者の1人として若干の支援金を拠出しました。今回も現地訪問は出来ませんが、感染症の早い収束と、子ども達が安心して学校に通える日が一日でも早く戻ることを願っています。

タンザニア東部の小学校の環境整備プロジェクトを支援しました。<R1~2年>

      資金不足から校舎が老朽化し女子トイレが少ないため中途退学が多かった2校について、教室やトイレの建設、教員への研修や教材開発のプロジェクトが、2019年より約1年半の予定で実施されました。私も支援者の1人として若干の支援金を拠出しました。現地でも新型コロナ感染症が蔓延しており、終了後の現地訪問は出来ませんが、その状況の中でも着実にプロジェクトが実施されていると伺っており、その効果を大いに期待しています。

カンボジアの保健衛生プロジェクトを視察しましたH308月>

  今回はカンボジア北西部の農村地域です。この地域では米作などの農業で生計を立てていますが、清潔で安全な水を簡単に得られない家庭が半分以上で、特に子どもの罹患率、死亡率が高く厳しい状況です。
2017
7月よりこの地域において各家庭にトイレを建設し、習慣となっていた野外排泄を排除するためのトレーニングを住民に実施しました。また、井戸水を浄化して飲料水とする浄水施設1棟を建設し、施設運営・飲料水配送のスタッフを雇用して経営能力の指導を行いました。
今年6月にほぼプロジェクトが終了したので、現地を視察してきました。
このプロジェクトの支援者は日本の8ですが、訪問したのは私一人です。浄水施設を見学しスタッフや地域住民と懇談しました。野外排泄ゼロを実現した村ではその実績を村の代表者から説明していただきました。住民の方々は安全な水が得られ衛生的な生活が出来るようになったことをとても喜んでおられ、支援金の使い道がよくわかり、充実した旅でした。       

カンボジアの保健所を視察してきました。<H287月>

      カンボジアの南東部はコメやキャッサバ栽培を主な収入源とする農村地帯です。昨年7月よりこの地域において、保健所職員の能力強化トレーニング、治療用食品・医療用備品の支給、保健所に診察室の設置等のプロジェクトが実施され、私も支援者としてこのプロジェクトの活動資金に若干の寄付金を支出しました。
今年6月でほぼプロジェクトが終了したので、現地保健所3か所の視察をしてきました。

 視察は、日本から私を含む支援者3名が参加しました。保健所では、新築したばかりの診察室や職員から地域住民や子どもたちへの衛生トレーニングの現場を見たり、職員とのミーティングでプロジェクトの内容やその効果等について伺いました。プランの支援により保健所の機能が強化され、地域の方々の衛生面での意識の改善が図られ、子どもの栄養不良や死亡率の縮減につながることが大いに期待されると、皆さんとても喜んでおられました。私たちの支援金の使い道がはっきりしたことと、今後も継続的な支援が重要なことを実感した旅でした。

バングラデシュのチャイルド訪問をしてきました<H26年7月>

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H君はバングラデシュ北部の農村地帯に住む7歳の男の子です。 祖母、父母、姉との5人暮らしで近くの学校に通っています。 サッカーやダンスを踊ることや絵を描くことが好きで、近くに咲く花や鳥、木などの絵を私に送ってくれました。 彼をSCとして紹介され、やり取りが始まってから約1年がたった頃に訪問の機会を持ちました。 彼は少しシャイですが、私へのリース掛け、私を家に案内したり、学用品や絵を見せてくれたりと、PLANスタッフや村の代表、近所の方々など多人数が着目する中、しっかり主役を務めてくれました。 近くの保健所や幼稚園、地域の集会場なども見学しPLANを通じて、私たち支援者の寄付金がしっかり活用されていること、そして、地域の発展のために更なる支援が必要なことを実感した旅でした。

自利利他の実践3回目<H23.7訪問>

Y学校は、フィリピン中央部の島の北部農村地帯にあり6歳から11歳までの生徒さん約300名が通学しています。校舎は平屋建てで学年別に分かれています。
その内4年生が使用している建物は、簡易的に竹や椰子の葉などを編んだもので生徒数の増加ですし詰め状態になっており、熱帯特有のスコールの時はひどい風雨にさらされ傘をさして授業をしている状態でした。
そこで昨年秋よりPLAN特別プロジェクトにより、校舎を建て替えることになり、その資金提供に協力いたしました。
校舎は鉄筋コンクリート製で今年4月には完成し内部の整備等を行い、7月の私の訪問に合わせて落成式が執り行われました。
島の中心都市から約2時間、未舗装路を揺られて到着すると、生徒さん達やPTA、地元の議員さん等の歓迎を受けました。セレモニーが開催され、生徒代表や地元の代表の方々から感謝のあいさつがあり、私も“新しい校舎でしっかり勉強して、立派な大人になってください”と、簡単なスピーチをいたしました。
新しい校舎に入り、とても嬉しそうに机に着く生徒さん達の中に入ると、純粋な熱い心に包まれました。感動しました。そして、良いお役立ちができた実感しました。

遠い国の私の“子どもたち”(2)<H22.7訪問>

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Sちゃんは、スリランカの女の子でこの年15歳になります。一家はスリランカ中央部の都市キャンディの近くの山地で生活しています。私はPLAN(*1)を通じてSC(*2)である彼女とのお手紙等の交流を5年近く続けてきました。
今回、機会があってスリランカを訪れ、彼女と家族に会うことができました。山地の野菜園で働く父と道路沿いの小さな店を営む母、そして妹2人、弟、祖父母を含めて8人家族です。
彼女は麓の町の学校にバスで通いながら母の仕事を手伝い、妹や弟の面倒も見ています。そして、将来医者になりたいと勉強に励んでいるとのことでした。
彼女の夢が実現しますように、と願いながらこれからもPLANを通じての支援と交流を続けていきたいと思っています。

再び、自利利他の実践<H22.7訪問>

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P学校は、スリランカ北部の農村地帯にあり、生徒数は850人(1~13学年)です。
プラン特別プロジェクト(以下H18.8の報告を参照)によりこの学校に図書館を建設して4年近くが過ぎました。4年前の竣工時には盛大な催しが行われ、私も出席いたしました。
そして今回、再びこの学校を訪問する機会を得ることができました。
当日は生徒さんたち全員と学校職員による歓迎セレモニーが催されました。生徒代表数名により図書館を利用してよかったことや感謝のスピーチがあり、私も若干のスピーチ(英語)をさせていただきました。
図書館には司書の教師がおみえになり、学習カリキュラムに組み込まれている等しっかり利用されていることに安心いたしました。
この図書館が学校教育の能率の向上や生徒さんの成績の向上に役立ち、彼らの将来やこの国の未来に少しでも役立つことができることを思うと、私自身の大きな喜びになることを実感いたしました。

PLAN国際本部等を訪問しました。<H21.7訪問>

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この年、私は英国を旅しました。目的は、PLAN(*1)の本部やPLAN UK(PLANの支援国でもある英国のPLANの事務局)を訪問したことです。
一支援者が国際NGOの本部を訪問するなんて、大それたことのように思われましたが、先方は歓迎するとのことなので、気兼ねなく出かけました。
案の定、応対していただいた担当者はとても気さくな方でした。ティーをご馳走になりながら、私の質問に対し丁寧に答えていただきました。また、オフィスを案内していただき、PC画面上で構築されているデータベースの検索等を拝見しました。私の支援に関する事項もしっかり登録されているのにはちょっと感動しました。
また、120名ほどいるスタッフの出身国は、ヨーロッパ、アメリカだけでなく、アジア、アフリカ、中南米と、とてもグローバルです。
PLAN UKでは、活動記事を新聞に載せたり、活動国の子どもを訪問した支援者の記事を、PLAN UKのマガジンに載せたり、親子のいる家庭を無作為に選んでPLANを紹介するパンフレットを配布しているなどのお話を伺いました。本部のある英国においてもPLANの知名度は十分ではなく、会員増強のために苦労されているようでした。
今回の旅では、文化の違いを超えて共通の目的に向けて頑張っている仲間がいることをしっかり実感しました。そして、これまで以上に世界を意識しながら、お客様や地域の未来が良くなるための活動を、事業として、個人として続けていきたいと思っています。
写真は、PLAN UKの前です。

遠い国の私の“子どもたち”(1)<H20.5訪問>

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この年、私は中米の小国、エルサルバドルに出かけました。目的は、PLAN(*1)という国際NGOを通じて支援している、この国に住むSC(*2)の女の子、(愛称Isa)に会いに行くことと、その子の住む地域でPLANが活動しているプロジェクトを視察することです。
日本からアメリカ経由で1日を超える時間を要し、首都サンサルバドルから約50km離れた小村のIsaの家を訪問したのは到着後3日目でした。
父親不在、母親知的障害で祖母が養育者という複雑な家庭環境の中でも7歳の彼女は屈託のない明るい子でした。お土産に持って行った万華鏡や飛騨のサルボボ人形にとても興味を示し、日本について2,3の質問を受けました。
彼女の通う学校を訪問し、担任の美人教師とお話ししたり、教室でIsaのクラスメートから日本についての質問を受けて答えたりしました。
近くの別の大きな学校(日本の中学・高校に相当)では中学生くらいの子の紙芝居による衛生教育実習の実演をしてもらったり、構内の敷地に建つ学童保育所を見学したりしました。PLANはIsaの村やその周辺地域の住居の改善、井戸の建設、教科書や学習用具の提供、学校の什器備品や設備の提供その他に活動資金を使っているとのことでした。私達スポンサー(*3)の寄付金が様々な形で役立っていることを実感できました。
IsaなどのSCについては、年に1回写真付きの報告書がPLANから送られてきます。また、私達からSCにあてた手紙の返事としてSCの描いた絵などが送られてきたりします。
私の訪問が彼女を元気づけ、しっかり成長するのを日々願っています。

これも、自利利他の実践<H18.8訪問>

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この年、私は、インドの南端近くの島国、スリランカにわたっていました。私の訪問地はジャングルの中の小さな町のP学校でした。その学校で図書館が落成し私はその落成式に参加していました。その式には生徒全員、学校関係者、この建設プロジェクトを実施したプラン・スリランカの方と地域のお偉方や大臣もおられました。鼓笛隊のパレードに先導され図書館の前に到着するとおごそかに仏教式の儀式が始まりました。その後、生徒さんたちと館内に入り、真新しい室内で買ったばかりの本を喜々として読む子供たちの姿が、とても印象的でした。
落成式では国旗と校旗の掲揚もあり、スリランカ国歌、学校歌のあと、君が代も演奏されました。
大臣やお偉方の挨拶の後、私も若干のスピーチをいたしました。(英語で)スピーチでは生徒さん達がこの図書館をしっかり利用してよく学習し、国や世界に役立つ立派な人間になってほしい旨をお話ししました。その後、生徒さんたちの民族舞踊が延々と続きました。
ボランティアとしてですが、私の資金をお役に立てていただいたことがとても嬉しく、感謝の気持ちでいっぱいになりました。
思えば、PLANという国際NGOを通じて発展途上国へ若干の寄付を毎年続けていたことがきっかけとなって、スリランカを旅したことがあり、その後スリランカの学校では教科書や参考図書が不足し図書室がないため教室の隅っこに若干ある程度との話を聞きました。そして、物価の関係から日本よりはるかに安い金額で建設可能と聞いて、プランの特別プロジェクトにより、夢が実現した次第です。
お役立ちの実践が自利利他につながることを実感しました。

解 説

*1 PLAN
発展途上国の貧困地帯に暮らす子ども達とその地域の人々の生活や教育レベルの向上等の活動を行っている国際NGO、本部はイギリスにあり、活動国はアジア、アフリカ、中南米の48カ国、支援国はヨーロッパ、アメリカ、日本など20カ国、(2011年6月現在)日本では、東京の公益財団法人プラン・インターナショナル・ジャパンが事務局になっています。
→プラン・インターナショナル・ジャパンホームページ https://www.plan-international.jp/

*2 SC(Sponsored Child)
活動国で支援を受ける子どものことで、2011年6月現在世界に約152万人が登録されています。私達の寄付金が直接その子に渡るのではなく、SCが暮らす地域の生活、医療、教育、人権その他の問題解決のためにPLANが活動する事業(プロジェクト)のために利用されます。PLANの特徴は私達支援者(スポンサー)と特定の国の特定のSCを登録して、その子との間で、お手紙や写真、絵などのやり取りができることです。子どもの近況を報告する「一年の歩み」でも成長の状況がわかるので、実の子が一人増えた様な気持ちになります。

*3 スポンサー
支援国でPLANの活動資金を寄付する人や団体のことで、2011年6月現在世界に約113万人が登録されています。日本事務局の公益財団法人プラン・ジャパンへの寄付金は税制上の優遇措置があります。法人税では損金算入、所得税では寄付金控除の対象となります。

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